山路さ〜ん、安らかに。
最前列右端の宮瀬プロの隣が山路さん。芹澤プロ、藤田プロ、石田純一さん、柿元さん、関谷正徳さん、脇阪寿一さん、田中実さんなどのそうそうたるお歴々の顔も見える。
◆またもや、にわかには信じがたい訃報が届いた。山路慎一さん。がんと闘っていたのだけれど、50歳はいくらなんでも早すぎだ。いまはただ、安らかに、と祈るばかり。
◆思い出すのは、2007年の業界対決である。プロゴルファーとレーサーの合同イベントだ。プロゴルファーの芹澤信雄さんが、富士スピードウェイに近い御殿場出身ということもあるが、自動車レースが大好きで、星野一義さんの大ファン、というところから企画が持ち上がり、年に1回、ツインリンクもてぎと富士スピードウェイの協力を交互にいただいて開催していた。
◆午前中にゴルフをプレーし、午後にサーキットを走る。午前中にプロゴルファーの技にシビレて、午後はレーサーのテクニックに腰を抜かしていただく、という趣向だった。ゴルフは4人でプレーするので、プロゴルファー1名、プロレーサー1名に、我々素人が2人加わって組み合わせを作り、1日を楽しんだ。
◆2007年は、順番が逆で、写真のゴルフは午後だった。午前中は、ツインリンクもてぎで、セフティドライビングとオーバル体験、谷口信輝選手のドリフト三昧を味わっていただいて、参加していただいた石田純一さんも腰を抜かしてくれた。
◆そこで山路さんである。オーバルコースを、レーサーの運転で体験していただくのだが、供されるクルマは、内外自動車メーカー/輸入会社から拝借した広報車である。主催者としては、できる限り拝借した状況に近いままで返却したい。もちろん、クラッシュしてはしゃれにならないが、それ以前に、サーキットを走るとタイヤの摩耗か激しく、申し訳ないので、レーサーたちに平身低頭でお願いした。
◆”乗客”であるプロゴルファーは、オーバルなんて走ったことがない。したがって、そこそこのスピードでも充分な体験になる。制限速度を180km/hを厳守するように頭を下げたのである。しかし、30年もモーターレーシングに関係しているのに、レーサーという人種を知らなすぎた。中でも山路さんは最悪だった。
◆オーバルコースに、山路さんがハンドルを握ったBMW7シリーズが静々と向かった。しかし、しずしずだったのは入り口までだった。驚くなよ、という事態に発展する。もちろんぶつかったりはしない。そこはプロだ。しかし、180km/hなんて、山路さんは全然聞いていなかった。もてぎのオーバルは、1.5マイルの超高速オーバルである。そこで、ず〜っとスキール音がしているのである!! 山路さん、本気でやめてちょうだいm(_ _)m。
◆タイヤからうっすらと煙を立てながら、3人の乗客を載せた山路タクシーが戻ってきた。タイヤの外側のカーカスが出ていた!! 山路さん、勘弁してちょうだい!!
◆その時のことは許してあげます。でも、早すぎるのは、許せない。
◆嗚呼、山路さん。心からご冥福をお祈りします。
午前中のセフティードライビングスクール。画面左から1/3ほどの中央の山路さん!! オーバルでスキール音なりっぱなしは、勘弁してくださいよ!! 天国では、静かにするようにお願いします。