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STINGER試乗会・その2『ホンダCRZ(CVT)』 オマケ

3/3からつつづく)

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むひひひ、スポーツカーなんだからさ。

◆素晴らしかったビートのブレーキフィール
初代ホンダ・ビートの発売直後に試乗車を借りた。みなさんいろいろ仰るクルマだった。やれ、パワーが

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足らないだの、荷物が積めないだの。しかし、そういうのを『ないものねだり』というのだ。オモチャを買ったらナンバーが付いてきた、と思えば、ビートは素っ晴らしいスポーツカーだといまでも思う。

ちなみに、どこに飛んでっちゃうかわからないサスペンションだったカプチーノを除けば、軽自動車のスポーツバージョンは、総じて重量の軽いことが効いていい感じだと思う。

なので、ダイハツ・コペンにカーof theイヤーで10点入れたら、先輩から、バカじゃねぇの、と言われたが、オレは、応援しないと息絶えてしまうクルマを応援したいのであって、アンタみたいに媚びたへつらった点数計算があいにくできないもんで、とは言い返せなかったけど。

ビートに話を戻そう。

特に、コクコクッと入るシフトレバーの感触も素敵だったが、ブレーキフィールが絶妙に素晴らしかった。踏んだ分だけきちんと停まった。感激して当時、スカイラインGT-Sに乗っていたオレは、サスペンションチューナーの国政久郎さんのオリジナルボックスに早速電話して、スカイラインをビートみたいなブレーキフィールにしたい、と訴えた。例えば、配管をエアロクイップにすることで、踏力が途中のゴムチューブで吸収されてしまって(かどうかは知らないが)ブヨブヨする感じを解消すればブレーキフィールがよくなるかも、と思ったからだ。


しかし、国政さんの答えは簡単明瞭だった。「無理だね」。え〜、どうして〜?

答えは簡単だった。スカイラインとビートの最大の違いは重量である。メーカーにパーツを卸しているとあるブレーキメーカの方から、常々聴いていた愚痴があった。「ブレーキ能力は、重量で決まるから、”この重量のブレーキを”と注文されればいいブレーキを提供できる。でも、自動車メーカーからの注文は、全部を設計した後に、”空いたスペースに入る寸法のブレーキ”なんです。これじゃ、まともなブレーキなんてできない相談です」

ビートは、重量が軽く、もちろんスポーツカーとして開発された結果、重量に見合うブレーキを持っていたのだ。しかし、スカイラインGT-Sは、もう少し哀しいバックボーンを背負ったブレーキだった。配管の問題ではなかったのだ。

その意味では、CRZのブレーキは、文句なしの水準にある。問題は、低速での効きすぎだけだ。

オマケのオマケにつづく)

photo HONDA(ビート)
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